新たな世界観の創成をめざして

東京工業大学 大学院 理工研究科 地球惑星科学専攻
惑星物理学・理学博士
「あの星には、ほかの生命が住む惑星がある」
そんなふうに夜空を指さし見上げる世界を想像してみて下さい。そんな新しい世界を拓くための科学的基盤を築き、その新しい科学と世界を担う人材を育成するのが、私たちGCOE「地球から地球たちへ」の目的です。
かつて人類は、地球が宇宙の中心であり、特別な存在であると考えました。しかし、天文学は、地球が太陽をめぐる惑星の一つであること、太陽が宇宙に数多ある恒星の一つにすぎないことを明らかにしました。天文学の新たな発見のたびに、地球は特別なものから多数の中の一員へと相対化され、私たちの世界観は刷新されてきました。
近年では相次ぐ太陽系外惑星の発見によって、恒星の周りの惑星の存在が特別ではないことがわかってきました。近い将来、地球のような惑星も発見されることでしょう。地球外生命の存在の証拠も見つかり、宇宙における惑星や生命の多様性が明らかになるかもしれません。私たちはこのような時代に生きているのです。
宇宙における惑星や生命の多様性を理解するという、これからの自然科学の大きな命題に取り組むためには、地球惑星科学、生命科学、天文学の横断的分野結合が必要不可欠です。これは「地球」(the Earth)に関する私たちの理解を、宇宙に存在する多くの「地球たち」 (Earths)に拡張することであるといえます。その結果、生命の存在がこの宇宙において相対化され、人類の世界観の新たな変革につながると、私たちは考えます。
グローバルCOEプログラム「地球から地球たちへ」では「生命進化を可能にする『地球たち』の環境」に焦点をあて、「地球」に対する徹底的理解に基づき、宇宙の「地球たち」における生命の基礎理論の構築に取り組みます。また、多分野、多極間の連携を強め、学際・複合科学を切り拓く次世代研究者や、社会の様々な分野で地球規模の問題解決などに関る、広い視野を持った人材を育成する教育を推進します。


