原始太陽系星雲の誕生と地球型惑星
銀河系

今から約46億年前、銀河系の片隅で星が一生を終えて大爆発が起きて、宇宙空間に物質が集中するところと、そうでないところができました。その結果、宇宙空間に漂うガスや塵などの物質にムラができました。

物質が集中した濃い部分は太陽系の基となりました。物質の濃い部分は徐々に収縮、周囲のガスを巻き込みながら、密度が高まり、回転速度も速くなっていきます。やがて濃い部分を中心として、ガスと塵で構成される「原始太陽系星雲」となりました。

原始太陽系星雲の中心部は高温・高圧の状態になり、たちこめた星雲の中心に星が輝きを放ちはじめます。これが「原始太陽」です。原始太陽は周囲を巻き込みながら、徐々に大きさと輝きを増していきました。これがさまざまな観測によって実証されつつある太陽系誕生のプロセスです。

原始太陽がその輝きを増加させる一方で、惑星も誕生に近づいていました。原始太陽系星雲に、円盤状の密度の濃い部分ができはじめます。星雲には非常に小さな塵が含まれており、この塵が円盤の赤道上に集まりながら、次第にくっついていきました。大きくなった塵の塊は、大きさが数kmほどまで大きくなり「微惑星」と呼ばれる天体となります。

この微惑星が、主に岩石や金属から構成される地球や金星など、「地球型惑星」と呼ばれる惑星の基となったのです。微惑星は双方の引力によって衝突、合体を繰り返すことで、大きくなっていきます。この成長によって誕生する微惑星を「原始惑星」といいます。

地球ー水と空気が豊富な生命の星
地球

およそ46億年前に起こった微惑星の衝突・合体の繰り返しによって、現在の水星から火星までの範囲に20個ほどの原始惑星が誕生したとされています。この20個の原始惑星から水星、金星、地球、火星ができました。私たちが住む地球はそのうち10個の原始惑星が衝突・合体して誕生したと考えられています。

地球は、太陽系で唯一、地表に豊富な液体の水がある環境で、現在唯一の生命体が存在する天体です。窒素や酸素を主な成分とする大気層は600km以上の厚さがあり、そのままでは協力すぎる太陽からのエネルギーを軽減する役割を担っています。

地球の構造は卵に例えるとわかりやすい。すなわち殻は「地殻」、白身は「マントル」、黄身は「核(コア)」となります。地球内部は主に個体から構成されますが、マントルは長い年月をかけて対流し、液体のようになっています。緩やかなマントルは上昇し、冷たいマントルは核に向かって落ちます。

これは地球が大きかったために内部の熱を現在までずっと保っているからです。この熱源があるため、マントルは対流し、地球環境、そこに暮らしている生物に大きな影響を与えています。

地球の半径はおよそ6378km、地球は誕生当時から地球内部の活動(ex:マントルの対流)によって、その表面は絶えず姿を変化させてきました。そのため、40億年以上の起源をもつ岩石やクレーターはほとんど現存していないのです。

海の存在

地球は、太陽系で唯一「液体の水」を持つ天体で約70%が海、残り30%が陸という水惑星です。

水惑星としての存続条件は、①水素と酸素の存在、②惑星表面にH2Oの水が存在、③H2Oが液体になる、となっており、地球は太陽との距離が適切で、大気をとどめておくだけの重力の存在が海を存続させたのです。

火星にも海が存在したと考えられていますが、火星は小さすぎて重力が弱いため、大気をとどめることができず、その結果として火星の表面を水で覆うことができなくなってしまったのです。

地球に海がいつから存在したかはまだ解明に至っていませんが、グリーンランドに38億年前の深海で堆積岩(たいせきがん)があることから、その年代には海が存在したと考えられています。