木星はガスを主成分とした太陽系最大の惑星です
大赤斑が印象的

ホルスト作曲による管弦楽曲&平原綾香さんが歌う「Jupiter」でも有名な木星。太陽系で最大のガス惑星である木星の主成分は太陽と似ており、水素が90%、ヘリウムが10%となっています。木星の質量がもっと大きければ太陽のように燦燦と輝く恒星となっていました。

木星の大気中に降りると、徐々に圧力が高くなっていきます。その圧力の影響で100kmほど下がると水素が液体状になります。この液体水素の層は約2.5万km続きます。

さらに下では液体金属水素になり、これが約4万km、中心には直径2万kmの鉄を主成分とする核(コア)があります。

木星の表面には、写真のようにカプチーノを連想させるような白と茶色の縞模様が見られます。明るい部分を「帯」、暗い部分を「縞」といいます。大気には窒素や炭素もあって、表面温度は-150℃と低いのでメタンやアンモニアの雲ができています。

木星の時点速度は10時間程度という影響で、雲は流されて木星表面に美しい縞模様が描かれるのです。探査機の観測により、色の濃い部分では上昇気流が、薄い部分では下降気流があることがわかっています。

木星最大の渦巻き模様である「大赤斑」は発見されて300年たった現在も消えることなく、中心部の上昇気流が太陽光に照らせれてリンが発生して、赤く輝いて見えると考えられています。

木星には多くの衛星が発見されていますが、1610年にガリレオ・ガリレイが発見した4つの衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリステ)といい、「ガリレオ衛星」と呼ばれています。

イオは100以上の活火山を持ち、地球の30倍もの活発な活動を行っています。イオの表面には1600℃を超える高温な場所もあります。

他の3つの衛星(エウロパ、ガニメデ、カリステ)は表面が氷に覆われています。エウロパはガリレオ衛星の中で最も小さいですが、膿があり、原始的な生物が存在するかもしれないととして、太陽系で最も注目されている衛星の一つです。

太陽系最大の衛星であるガニメデは、半径が2634kmもあり、これは木星よりも大きくなっています。ガニメデの氷の下にも水が存在する可能性があります。ガリストは2001年のガリレオ探査機による磁場の計測から、電解質の海の存在が示唆されました。